2010年12月7日火曜日

店名「イオン」統一 合理化促進 「ジャスコ」「サティ」事業再?

 総合スーパー「ジャスコ」などを展開するイオンは、来春をめどに総合スーパーの傘下3社を合併する方向で検討を進めていることが27日、分かった。来年3月以降、ジャスコなど複数ある店名も「イオン」に統一する。商品仕入れや、間接部門の合理化でグループ全体の効率化を進め、売り上げが伸び悩む国内総合スーパー事業の立て直しを急ぐ。

 合併するのは、ジャスコを運営するイオンリテール(千葉市美浜区)、サティを運営するマイカル(大阪市中央区)、仏小売りのカルフールから事業を引き継いだイオンマルシェ(千葉市美浜区)の3社。イオンリテールが他の2社を吸収合併する。3社の統合で、各社が個別に行ってきた商談を一本化し、商品調達力を高める。食品や衣料品の原材料を一括して大量に仕入れたり、売り場づくりを共有化する。一方、各社で重複する人事や経理など間接部門の合理化を行う。こうした抜本的な改革で、現在1%未満の売上高営業利益率を3?4%程度に引き上げるとともに、500億円程度のコスト削減を目指す。

 店名もイオンに統一する。現在、国内はジャスコ、サティ、イオン、ポスフール(北海道のみ)で計425店舗を展開。海外はイオンとジャスコの名前で計46店舗を運営している。だが、テレビCMやチラシなど、商品の大半はイオンの名前で販売しており、店名と商品名の不一致で、顧客へのアピール不足が課題になっていた。

 同社は01年に経営破綻(はたん)したマイカルを子会社化。日本から撤退した仏カルフールの店舗を引き継ぐなど企業の再編?合併(M&A)で事業規模を拡大してきた。

 だが、長引く不況や国内市場の縮小で売り上げは低迷。今年、ジャスコ開業40周年を迎えるなど節目の年にあたり、グループ全体の思い切った合理化に踏み切った。米ウォルマートや英テスコなど、世界的小売り企業との競争は激化しており、国内の総合スーパー事業の基盤を固め、来年度以降、海外事業を加速させる。

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引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト